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夏の茂り 第三小節「七夕-乞巧奠」 【袋中菴 幻の花写真集より】 [袋中菴「幻の花」]

明後日は七夕。幼少期の行事では欠かせない楽しみ。短冊に願いを込めて笹に吊り下げる。そんな光景が幼稚園・保育園ではいまもよく見られる。

七夕は、もともと中国の伝説がストーリー化された乞巧奠(きっこうでん/行事)だといわれている。この行事は7月7日に、はた織りが上手な織姫にあやかって、「はた織りや裁縫が上手になりますように」と祈願する風習から生まれたもの。また、男の仕事である農耕の象徴である牽牛の男女が一対で神格化され後世に伝承されてきた。それが星座にも反映されたといわれている。

真夏の風物詩である七夕(乞巧奠)が「袋中菴 幻の花写真集」の中に掲載されている。その七夕を "夏の茂り第三小節"として「乞巧奠」と「畳の花」、そして「夏の夕」の三作品について写真集解説文を参照に紹介する。

まず「乞巧奠」
七夕は7月5日の午後から棚を作り始める。青竹に五色の糸と梶の葉を吊るし、棚の中央に流した帯ひと筋の上に瓶子一対を、そして茄子や瓜などの旬のものを供え、鼓や雛琴、笙などを飾る。華やかな夏に涼やかな風情を感じる乞巧奠の飾り

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畳の花
畳を滑る一陣の風。少しの涼感が心地よさを感じさせる。盆は形、質、塗り、色と多彩。これを水盤として敷板花台に見立てるのは山階御流の定法。真紅の鶏頭、紫の龍胆(りんどう)が薄(ススキ)の葉の裾で生き生きと映える

山階夏6.jpg


夏の夕
夏の打水は涼感をそそる。さりげなく生けられた花もまた、心の打水のような爽快感を見る者にあたえる。井戸の周りならなおさら。笊の中で、黄色のルドベキアとピックの松明草、紫の龍胆のそばで、硝子鉢に深紅のバラ一輪が映える

山階夏7.jpg



山階夏8.jpg


リポート/ 渡邉雄二 写真/ 袋中菴 幻の花写真集より複写転載 解説/ 袋中菴 幻の花写真集を参照 花匠/ 賀幡圓定師(袋中菴 山階御流六世家元)

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