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伝統食「茶粥」の温もり。「妙心華」 [伝統食]

茶は養生の仙薬なり、茶粥は延命の妙薬なり」という"茶"の真髄を説いた言葉がある。
以前、華道水月流の家元直々の「妙心華」のお稽古を見せていただく機会があった。「妙心華」というのは水月流独特の、お花を通して礼法・作法などの研鑚する儀礼のひとつとして続いている。

その妙心華には、お花を生けることはもちろん、香りを聞きお茶を楽しむ、そして最後に精進会席をいただく流儀として伝わっている。今回は精進会席として茶粥膳をいただいた。すべてにこと細かい作法がある。

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作法は、面倒なことかも知れないが、日本の文化が凝縮されているように思える。そしてそのカタチは実に『美しい』。日本の妙美である。

今回いただいた「茶粥膳」は、手作りのゴマ豆腐と白州あえにお漬物に茶粥の膳。妙心華の締めくくりは身体が温まるものであった。

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その茶粥膳を仕立てていただいたのが神戸・薩摩道場のご主人、郷原達人師。
日本の食文化の一端を茶粥を通してほんの少し紹介していただく。郷原師自らつくる茶粥を楽しみ、伝統食の温もりを感じられる交流会になれば、と思う。

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圓教寺「壽量院」の精進食に魅せられ・・。 [伝統食]

先日、アマゾンプライムで「ラストサムライ」を観た。ご存じトム・クルーズ主演で脇に渡辺謙を配し全世界に配給されたハリウッド映画。そのロケ地として話題になった兵庫県姫路市にある天台宗書寫山圓教寺(えんぎょうじ)を改めて懐かしく思い出し、以前に訪ねた時のことを書いた記事をリメイクした。

当日は、山登りに最高の天気だった。少し額に汗をかき、息を荒げながら20分程度歩いた。これでも私にとっては山登りである。姫路からバスに揺られ30分、書写山ロープウエー乗り場に到着。それからロープウエーで書写山へ。この書写山自体が圓教寺の境内になる。
圓教寺は、一千年の歴史を持つ、西の比叡山と呼ばれる天台宗の霊山で由緒ある寺院である。世界に注目されたのが、冒頭に書いたラストサムライのロケ地になり、かなりの場面に登場してからは海外からの観光客が一気に増えたという。

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今回、書写山に行く目的は、圓教寺参拝と、圓教寺の塔頭「壽量院」を訪ねることだった。ロープウエーを降り参道を登って行くと最初に見えてくるのが壽量院。ここは精進料理で有名な寺院である。その料理人さんを訪ねた。

壽量院には食器が院内に展示されている。一つのお寺にお茶事に必要な器が数多く展示されているのも珍しい。それは圓教寺だけで使用するお客様用の器や膳すべて「書写塗」という漆仕上げがされている。それだけにお茶事には造詣が深く、お茶事の歴史に圓教寺の存在は大きく刻まれているようだ。
壽量院は国重要文化財の一つで、その昔、全国から集まる天台宗の高僧や公家の宿にもなり、おもてなしをする場所として栄えた。その役割としてその当時の接客用の精進食がいまに伝わったといわれている。

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その圓教寺の壽量院で『精進食』を体験する講座を計画している。作るのはできないにしても、お膳を前に器を楽しみ、精進食を賞味し、料理人の佐藤さんから精進食のうんちくを聞かせていただく、という企画を進めている。
精進食講座については、次回で紹介する予定である。

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七草粥を食す。 [伝統食]

日本では1月7日に七草粥を食べる風習がある。お正月のごちそうで疲れ気味の胃を休めるために薬膳料理として食するものとされている。その習慣は平安時代から始まり、今も伝統食として伝え継がれいる。


春の七草は"食して"楽しむ。秋の七草は花を"見て"楽しむ、と言われ、季節によってその違いがあるようだ。

食して楽しむ春の七草はご存知「せり なずな ごぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ」。今では一度にすべてが手に入りにくくなっている。


上賀茂神社では、1月7日に参拝者にこの七草粥が振る舞われる。それを楽しみに足を伸ばした。

無病息災の慣わしで、上賀茂神社は毎年の恒例行事になっている。



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「干し柿」。これからも変わらない。 [伝統食]

昔も今も変わらない。たぶんこれからも変わらない。
渋柿を甘味がある和菓子のようにしてくれる「干し柿」。
この干し柿の作り方は、小生の子どもの頃とまったく変わらない。
剥いた渋柿を紐に通し軒下に吊るす。それだけ。
吊るしたあと、指で揉むと甘くなるよ、とばあさんがいっていた。
それは、理にかなっているらしい。揉むと渋みが逃げていくらしい。

秋の味覚というば、山に行けば豊富にあった。栗に松茸、そして柿。
田舎に行くと、ポツリと柿の木が立っている。渋柿だろう。熟して地に落ちている。
見向きもされていない。自然に向き合う姿勢が少し変わったかもしれない。

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春節祭では欠かせない「大根餅」。 [伝統食]

"大根餅って食べたことない"とおっしゃる方は多いかも。実は私もそのひとり。名前は中華レストランでメニュにあったなぁ、という程度の記憶しかない。

中国南方では春節祭のお正月料理として欠かせないもの。特に香港では欠かせないメニュらしい。

ではどんなものかというと、この時期が旬の甘味のある大根と上新粉と白珠粉に中国らしい食材を入れる。干しエビ、干し貝柱に中華ソーセージが必須食材。というものの、中身は好きな具材を入れればOK。

誰でもが簡単にできる料理である。表面がカリカリ、中はモチモチとした食感がたまらないらしい。

この大根餅をライブインテリジェンス「料理講座」で行う。ただ、なぜ"大根"なのか分からない。たぶん謂れがあるはず。これも含めて先生に聞いていくのも楽しい。

旧暦に興味を持つ者として、このメニュにも関心を寄せている。

料理講座は、14日木曜日午後7時~です興味のある方はご一報ください。
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全国から集めた雑穀のはかり売り。 [伝統食]

先ほど、「やま元」という雑穀の専門店に行ってきた。大阪の地下鉄「玉造」駅徒歩2分のとこ。昔からの大阪の下町である。その「日の出北商店街」の一角にある。
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先々月の料理教室で『雑穀』をテーマにお料理をしたときに、男性の生徒さんが教えてくれたお店である。

このやま元さんは雑穀のはかり売りをしてくれるお店。国内産にこだわり日本全国から取り寄せている。写真にあるように透明のアクリルの筒の中に雑穀がつめられ、その下にある木箱に100g入りの雑穀が詰まっている。面白いデスプレーである。
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雑穀以外に、日本国内産の商品が棚に並ぶ。あまり見たことのない商品ばかりである。一見すると自然食品屋さんのようだが、そうではない。
国内産のお店、ということらしい。
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(写真上 山形ゆきちからラーメン・そうめんのように麺が細い。小麦「ゆきちから」を小麦粉にして使用している)

こうでなければならないとか、という変なこだわりがない。あくまでも日本の、良質でこだわりの商品を集めたらたまたまこんな商品構成になったという。

健康食品には違いないだろうが、こんな食材を使って料理するのも楽しい気がする。

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(発芽玄米 九州産)

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(黒米 秋田県産)

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(もち粟 長崎県産)

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(もちきび 長崎県産)

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(赤米 奈良県産)
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大阪の鍋『鯨』の食事交流会、ご案内。 [伝統食]

昨年、NPO法人浪速魚菜の会の代表をされている笹井良隆氏にお会いする機会があった。この会は毎月「大阪を食べる」というテーマで、大阪の食材を使った料理を楽しむ会合をされている。

先日、その会合のチラシを送っていただいたのを見ると関心のある食事会ばかり。例えば、昨年の6月には「ケとハレ 船場料理」、「大阪の夏祭りと沼島の鱧」、「大阪の真蛸と茄子」、「泉南の食文化」などなど毎月一回、大阪の食材で美味しい料理を食する会合になっている。

前回、お会いしたときに、「もしよければお越しください」と声をかけていただいたので、喜んで伺うことにした。

今月は「大阪の鍋『鯨』」がテーマ。ぜひとも食してみたいクジラ。子供の頃は当たり前に食べていたあのクジラ、いまでは珍しい食材ではあるが、その昔は大阪の鍋を代表するものだったらしい。

食材は「ナガス鯨」、「高山産大阪水菜」、「三島うど」、「大阪菊菜」など。

多くの方たちが集まっての楽しい食事交流会になるらしい。わたしもこの機会に関心のある方たちをお誘そいしたいと思い、告知させていただいた。ご一緒しましょう。

■日時/2月15日(日) 12時~14時(受付11時30分より)
■場所/近鉄上本町『グリル近鉄』大阪市天王寺区上之宮町2-14 近鉄観光ビル3F(地下鉄谷町線谷町九丁目徒歩7分)06-6772-2355
■費用/8000円

お問い合わせご予約は、12日までにメッセージでお願いします。(申込み先着4名)
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大阪の食文化の原点は「船場料理」にあり!! [伝統食]

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先週の連休に行われた「e-よこミュージアム逍遥」の体験会の一つである『船場料理を楽しむ会』に参加した。

船場料理というものは聞いてはいたが、どういう料理を船場料理と言うのか、またどういう概念のものなのか、というのに興味を持っていた。

お話をしていただいたのは近江晴子さん。近江さんは長年大阪の町人の生活史を研究している方なので暮らしの中の食文化に精通されている。

よく聞く郷土料理や地場料理と同じようなものには違いないだろうが、大阪・船場という商売処の小さい限られた地域に根付いた料理、つまり大阪の食文化の原点が船場料理ということになる。

ご存知のとおり、大阪・船場は薬や呉服、材木、米などを扱う大店が並び、旦那さん、御寮さん、若旦那にいとさん(お嬢さん)たち家族と、番頭さんや丁稚などの使用人が寝食を共にしていたとこである。

普段は質素な食事であったが、大店になればなるほど毎月の行事が多く、その行事にはご馳走が作られていた。そのご馳走を作っていたのが仕出し屋。だから船場地域には仕出し屋がしのぎを削っていたという。

その仕出し屋が後に料亭になり、大阪の食文化の土台を築いていく。この船場の料理が京料理につながっていったのも事実。日本の食文化の原点が船場にあり、まさに暮らしの料理としていまに生きているという。

小生の理解が乏しいせいか、まだ船場料理という概念が明確ではないので詳しくは紹介できない。ただ、船場に店を構えていた大棚の一年間の行事や節句にあわせ地の食材を使って作ったものを船場料理ということになるのだろう。

料理の内容というよりも、船場の暮らしに根付いた食文化を「船場料理」という名で呼ばれているのだろう、と理解した。

この体験会でいただいた「船場弁当」(写真)のおしながきを紹介します。

柿膾(なます)
河内蓮根 白和え
泉南 太刀魚塩焼き
大阪しろ菜 薄揚げ炊合せ
富田林 板持海老芋と旬野菜 煮しめ
めー
むかご塩蒸し
さつまいもの密煮
田辺大根の菜飯 赤飯
昆布佃煮
玄のこ おはぎ

浪速魚菜の会
調理 広里貴子
監修 近江晴子
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茶粥は、妙薬なり。 [伝統食]

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「茶は養生の仙薬なり、茶粥は延命の妙薬なり」という"茶"の真髄を説いた言葉がある。

先日、華道水月流の家元直々の「妙心華」のお稽古を見せていただく機会があった。「妙心華」というのは水月流独特の、お花を通して礼法・作法などの研鑚する儀礼のひとつとして続いている。

その妙心華には、お花を生けることはもちろん、香りを聞く、お茶を楽しむ、そして最後に精進会席をいただく流儀として伝わっている。今回は精進会席として茶粥膳をいただいた。すべてにこと細かい作法がある。

作法は、面倒なことかも知れないが、日本の文化が凝縮されているように思える。そしてそのカタチは実に『美しい』。日本の絶美である。

今回いただいた「茶粥膳」は、手作りのゴマ豆腐と白州あえにお漬物に茶粥の膳。妙心華の締めくくりは身体が温まるものであった。

その茶粥膳を仕立てていただいたのが神戸・薩摩道場のご主人、郷原達人氏。今月からスタートするライブインテリジェンス交流会の12月に登場していただく。


日本の食文化の一端を茶粥を通してほんの少し紹介していただく。郷原氏自らつくる茶粥を楽しみ、伝統食の温もりを感じられる交流会になれば、と思う。

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