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葦の風景。湖風が春を告げる [湖東の風景]

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「葺辺(あしべ)には 鶴(たづ)がね鳴きて 湖風(みなとかぜ)寒く吹くらむ 津乎の崎はも」
淡海(琵琶湖)のヨシは、万葉集に詠まれ、イネ同様に古い時代から日本を代表する植物と言われている。琵琶湖の湖東にあたる近江八幡市周辺の湖岸に多く生息している。

調べてみると、平安時代までは「葦(アシ)」と呼ばれ、その後、アシが「悪し」を連想させ縁起が悪いとして「葦(ヨシ)」となったようである。
ヨシが使われてものとして真っ先に思いつくのが「すだれ」である。ヨシの茎で作ったものは「よしず」と呼ばれている。そして古民家の茅葺屋根にもヨシが使われる。さらに、神社などの儀式に用いるたいまつにも松の木の芯とヨシが一緒に束ねてある。
また、ヨシの茎は中が空洞になっているため笛などに利用されたという。古代中国では、楽器である篳篥(ひちりき)の口に当てる部分「舌」にも、また西洋楽器では「リード」部分にもヨシが使われているようである。

先日、葦の風景がTV画面に映し出されていたのを見た。数年前に琵琶湖周辺を巡っていたときにみた葦の光景が思い出された。湖風が春の訪れを告げているかのようだった。


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リポート&写真/ 渡邉雄二

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お寺を観ると、その地域の歴史がみえてくる。湖東の風景 5 [湖東の風景]

湖東には平安時代、鎌倉時代、室町時代に建造された寺院が至る所にある。 その中でも鈴鹿山脈の連山のなかに「湖東三山」と呼ばれる山々がある。そのひとつが龍應山。その麓にある「西明寺」は、鎌倉時代の初期に建立された由緒ある寺院である。 国宝(第一号指定)の本堂は、屋根が檜皮葺きで、蟇股(かえるまた/和様建築で,梁や頭貫 ( かしらぬき) 上にあって上の荷重を支えるもの/カエルが脚を開いたときの形)等、鎌倉時代の建築様式が保存されている。本堂内には本尊薬師如来立像(重文/平安時代)、十二神将など多数の仏像が安置されている。 そして内部は見れなかったが、国宝の三重塔は鎌倉時代後期のに建立され、本堂と同じく釘を使ってない純和様建築。パンフレットによれば、内部には大日如来座像があり、堂内一面には脇侍仏として三十二菩薩、法華経のの図解が岩絵の具で極彩色に画かれている。これらは鎌倉時代の壁画としては国内唯一のものとされている。 さらに目を惹いたのが庭園「蓬萊庭」。薬師如来、日光・月光菩薩の三尊仏をあわらす立石や十二神将をあらわす石組みがあり、また心字池には折り鶴の形をした鶴島と亀の形をした亀島がある。コンパクトにまとめられた庭園に魅了された。 京都や奈良もいいが、湖東の山の中に佇む寺院を観るとその地域の歴史がみえてくるようである。

西明寺4.jpg西明寺3.jpg西明寺1.jpg西明寺2.jpg

季節で表情が変わる「永源寺」。湖東の風景3 [湖東の風景]

太郎坊宮のあとに訪れたのが同じ東近江市にある「永源寺」。このお寺は、琵琶湖から少し離れた東近江の奥座敷にある。紅葉がひときわ堪能できるところとして知られている。晩秋のもみじは紅く染まり、それはそれは、美しい。 初夏の新緑、初秋の深緑も美しい。そして紅葉になるまで季節にあったそれぞれの情景が楽しめる。 永源寺4.jpg永源寺5.jpg 羅漢坂を登る途中に、釈迦如来、文殊菩薩、普賢菩薩と十六羅漢の石仏が岩山に泰安されている。その下に、ユニークなお坊さん石像も手をあわせておわれた。 永源寺2.jpg永源寺3.jpg永源寺1.jpg 山門をくぐると鐘楼があり、そして国内屈指の葦(よし)葺大屋根がある方丈(本堂)には、子々孫々繁栄という霊験あらたかな秘仏、本尊世継観音が安置されている。
永源寺16.jpg永源寺13.jpg永源寺9.jpg永源寺12.jpg永源寺11.JPG永源寺8.JPG
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