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忘れかけている「下味」。<木津市場> [木津市場]

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ラジオの生放送の立会いの当日、少し早めに行ったので、いつもの通り市場内をブラブラ。目に付いたのが昆布屋さんの「蒲生商店」。おじさんが一人で切り盛りしていた。まさに昭和の雰囲気が漂っている。

魚も野菜も大好き人間としては、市場がミュージアムに思えてくる。この感覚はなんだろう。子供の頃の残像が蘇ってくる。瀬戸内海に面した小さな町で育ち、たまたま親戚が蒲鉾屋をしていた。親の都合でよく連れて行かれた。そのときの魚の匂いが脳にインプットされている。

そのせいか、小生にとっては食材市場はミュージアムなのかも知れない。心が躍るのが自分でも分かる。そして建物や雰囲気にも共感している。昭和の姿のままである。この姿も残りあと幾日もない。取り壊されていく。

蒲生商店さんの前を通りかかると昆布が山済みされている。ここのお店はほとんどが国産昆布。それも道南の松前町から恵山一帯の真昆布ばかりである。最高級品の昆布が無造作に積み重ねられている。

真昆布は肉厚があり幅が広いのが特徴で、上品な甘みのある清澄な出しがとれるので有名である。料亭や料理屋さんなどがお客様である。

日本人の舌を満足させたのはなにをさておいても「出し」である。削り節、いりこ、そして昆布のした味である。日本独特の絶妙な味を支えたのがこれらでとった出しである。自然のものばかりである。

これらを伝統にはしたくない。「お母さんの味」としてこれからも食卓を支えてほしいものである。

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