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登録有形文化財の、文人茶を嗜むための草庵で「e-よこ逍遥」。 [一茶庵 易社]

建造物としての「登録有形文化財」で、1番多い都道府県が大阪である。周知の通り、大阪は江戸時代から明治時代にかけての全国の物流の拠点であり、商売の中心地として発展。その歴史的遺産がいまも多く存在している。

その大阪で、平成26年11月に登録されたのが、小生が煎茶の稽古に通う一茶庵宗家の「佃家煎茶室主屋」と「佃家煎茶室土蔵」の2つの建造物。土蔵は、1848年の嘉永元年に建造されもので、日本建築物の希少性を後世に伝え継いでいくことから「登録有形文化財」として認定された。

その一茶庵は、大阪・谷町の商業ゾーンの一隅にある。ビルの谷間にあり路面からは見えない所に居を構える草庵である。主屋は、昨年改装され、文人茶を嗜むために造られた一趣独特の佇まい。佃一輝宗匠の文人趣味の想いが反映された逸室が並ぶ。

公開されているわけではないが、煎茶の稽古や茶事の際に観ることができる。5月、6月の「e-よこ逍遥」の講座でおこしいただいた折に、許されたところだけでも観ていただけるはずである。

その「e-よこ逍遥」の体験講座は下記のとおり。
日程は、5月16日と6月6日(共に火曜)
時間は、19時~21時
場所は、一茶庵(大阪市中央区大手通1-1-1)
お問い合わせは、渡邉までご連絡ください。
ipc@wa2.so-net.ne.jp まで
費用は、3,500円

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「e-よこ逍遥」で一茶庵の煎茶体験会。 [一茶庵 易社]

今年も「e-よこ逍遥」が行われます。
とくに今年は、NHKの朝の連続ドラマ「あさが来た」で大阪の船場界隈が再度注目を集めました。そのため今年の逍遥ではまち歩き企画が大変人気の的になっているようです。
「e-よこ逍遥」は、イベント、ソーシャルカレッジ、体験会、ショップガイド、まちミュージアムなどの各種企画が予定され、5月14日(土)から6月14日(火)までの1ヶ月間、大阪水回廊の一角である東横堀川周辺で開催されます。
その中の企画一つとして「一茶庵宗家」が毎年、文人煎茶の体験会(初心者向)を5月31日と6月7日の2回開催します。
一茶庵宗家の煎茶は、江戸時代や明治時代の官僚や商家の方たちにこよなく愛され、息抜きや交流の場で楽しまれていました。そういう時代の墨画や漢詩などをひも解きながら非日常空間で、非日常時間を心ゆくまで楽しんでいただく内容です。ぜひ、お気軽にご参加ください。お待ちしています。
日時/  平成28年5月31日、6月7日(共に火曜日) 19:00〜21:00
場所/  一茶庵宗家(国登録有形文化財) 大阪市中央区大手通1-1-1
参加費/ 3,500円
申込先/ 一茶庵 易社 事務局 TEL 090-3658-7804
Email ipc@wa2.so-net.ne.jp 渡邉まで

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煎茶あそび。 [一茶庵 易社]

今年、最後の新茶をいただきながら、想像を膨らませた。
単色の墨画を観て、季節や時間などを推測するのは、実に難しいものである。
特に昨夜掛けてあったお軸は、理解に苦しむものだった。

その分かりにくい墨画を、賛の文字情報で浮き彫りにしていく。
しかし、その情報でなんとなく見えてきたとしても、想像の域を超えることはない。
描いた人の想いは、違うものかも知れない。
オレはこう思う、また誰かはこうだと言う。
煎茶を味わいながら、日常から外れてのお遊びである。
そんな時間を「e-よこ逍遥」で参加していただいた方たちと楽しませていただいた。

結廬何日住深山
竹月松風相対閑
却笑渓声忙底事
奔流偏欲到人間

山奥に庵を結んで
いつの日にか暮らしたい
竹に月 松に風
静かな自然の中で
そんな世界に逆らうかのこどく
忙しく音を響かせる渓流
なんでそんなに世間に戻ろうとするのや

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e-よこ逍遥イベント、「煎茶体験会」が6月2日に、ぜひ。 [一茶庵 易社]

大阪・東横堀川の「e-よこ逍遥」のイベント、初心者のための「煎茶体験会」を1回目に引き続き、2回目を6月2日に行います。まだまだお席の余裕がありますので、2日の夜にお時間がある方、またご興味のある方は、ぜひ。一緒にあそびましょう。
日時/ 6月2日(火) 19:00〜21:00 (5分前までにお越しください)
場所/ 一茶庵宗家(国登録有形文化財) 大阪市中央区大手通1-1-1
  谷町線「天満橋」駅下車 谷町筋を南に徒歩4分 
    谷町線「谷町四丁目」駅下車 谷町筋を北に徒歩5分
講師/ 一茶庵宗家 佃一輝宗匠
費用/ 3,500円
持参/ 足袋又は靴下、懐紙
お問合わせ並びにご予約/一茶庵易社事務局 (渡邉まで)
  TEL090-3658-7804 E.mail ipc@wa2.so-net.ne.jp

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鯉を眺めながら、新茶を中茶法で味わう。 [一茶庵 易社]

一昨日の煎茶では、新茶をいくつかの淹れ方で楽しませてもらった。その中で、写真にある中茶法は、茶碗に直接茶葉を入れ湯を注ぐ。茶葉が吸い取った微かなお茶を味わう。新茶の味が一番伝わる独特の淹れ方である。
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通常、新茶といわれるものは、摘んだその日のうちに水分を完全に無くしたものがほとんどである。しかし、むかしは少し水分を含ませていたこともあり、その製造方法をいまでも伝承している茶処がある。その新茶を中茶法で淹れると、通常の新茶とは少しまろやかさが違う。

新茶を楽しみながら、お軸に目を移すと、そこには「鯉」の画が描かれていた。どちらかというと地味な画である。普通に良く見かける”鯉の滝登り” 画とは違う。鯉の滝登り画でよく見るのは、流れの急な龍門という河を登る姿。登りきった鯉は、「龍」になるという伝説になぞらえて、「竜門に登った」とう。それが「登竜門」という言葉の語源ということらしい。この関門を登ることが立身出世への道になる、成功の糸口となるということから、5月5日の節句に鯉のぼりをあげる風習になっているようだ。
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その鯉と、お軸にある鯉の意味がまったく異なる。中国では、川の底で静かにしている鯉の墨画はよくみかける。この画の意味は、非常に深いものがある。” 能ある鷹は爪を隠す “ 。これを美学とする儒教の教えがこの画に託されている。
派手に目立つ滝登りする鯉に対比して、長い距離を泳ぎすべての能力を持ち合わせながら静かに時を過ごす生き方を鯉で表現している。昔の知識人や文人が生きる美学として重んじていた哲学かもしれない。

書経(中庸)にその一節がある。
潛雖伏矣,亦孔之昭!
故君子内省不疚,無惡於志。
君子所不可及者,其唯人之所不見乎!

詩に云く、潛[ひそ]まれるは伏[かく]れたりと雖(いえど)も、亦孔[はなは]だ之れ昭(あき)らけし、と。故に君子は内に省みて疚[やま]しからずして、志に惡むこと無からしむ。君子の及ぶ可からざる所の者は、其れ唯人の見ざる所か。
簡単に解くと、立派な人物は、他人の見ていないところで自分自身を慎むものである、ということが書かれているようだ。
新茶を味わいながら、静かなる「鯉」の内なる想いを感じるひとときだった。
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e-よこ逍遥始まる。19日は「文人茶講座」。 [一茶庵 易社]

今日は、大阪の船場地区を流れる東横堀川の本町橋下に完成した船着場のオープンセレモ二ーがあった。この完成式を皮切りに、東横堀川周辺のイベント「e-よこ逍遥」が約1ヶ月間にわたり行われる。
" 楽しむ " " 体験する " " 食べる " " 学ぶ " など盛りだくさんの街あそびイベントや講座が楽しめる。
その中に、煎茶の「文人茶講座」があり、どなたでも気軽に参加していただける。非日常空間の一茶庵宗家(登録有形文化財)で煎茶を楽しみながら墨絵や漢詩などを鑑賞し、中国や日本の歴史文化にふれていただく講座。よろしければ、お越しください。 詳細は下記のとおり。

日時/ 5月19日(火)、6月2日(火)の2日間 19:00〜21:00 (5分前までにお越しください)
場所/ 一茶庵宗家(登録有形文化財) 大阪市中央区大手通1-1-1
    谷町線「天満橋」駅下車 谷町筋を南に徒歩4分 
    谷町線「谷町四丁目」駅下車 谷町筋を北に徒歩5分
講師/ 一茶庵宗家 佃一輝宗匠
費用/ 3,500円
持参/ 足袋又は靴下、懐紙
お問合わせ並びにご予約/一茶庵易社事務局 (渡邉まで)
        TEL090-3658-7804 E.mail ipc@wa2.so-net.ne.jp

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登録有形文化財「一茶庵」で、e-よこ逍遥の煎茶講座が開講。 [一茶庵 易社]

5月14日から東横堀川水辺再生協議会(略称/e-よこ会)の恒例の街イベント「e-よこ逍遥」がスタートします。今年は、大阪最古の橋、本町橋の下に東横堀川「本町橋船着場」が完成。そのオープニングイベントが5月15日、16日の両日に船着場の横の公園で行われ、それを皮切りに「e-よこ逍遥」が1ヶ月間、東横堀川周辺で繰り広げられます。

今回は、「逍遥イベント」「お食事」「カフェ」「ショップ」「「まちのミュージアム」など体験どころ、食べどころ、見どころ、買いどころが満載のようです。
その「逍遥イベント」に一茶庵易社も参加させていただきます。文人煎茶の、ちょっと珍しい稽古を一緒に体験していただく講座です。煎茶を楽しみながら掛け軸の墨画や漢詩などをひも解いていきます。さらに、都会の喧噪の中の、佃家煎茶室など登録有形文化財に指定された隠れ草庵で、非日常のひと時を楽しんでいただきます。
お時間のある方は、ぜひお越しください。初心者も大歓迎です。

日時/ 5月19日(火)、6月2日(火)の2日間 19:00~21:00 (5分前までにお越しください)
場所/ 一茶庵宗家(登録有形文化財) 大阪市中央区大手通1-1-1
   谷町線「天満橋」駅下車 谷町筋を南に徒歩4分 
    谷町線「谷町四丁目」駅下車 谷町筋を北に徒歩5分
講師/ 一茶庵宗家 佃一輝宗匠
費用/ 3,500円
持参/ 足袋又は靴下、懐紙
お問合わせ並びにご予約/一茶庵易社事務局 (渡邉まで)
    TEL090-3658-7804 E.mail ipc@wa2.so-net.ne.jp

*写真はパンフレットのコピーです。赤ペンの□囲みが一茶庵のイベント案内です

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非日常の一枚。 [一茶庵 易社]

煎茶会があるたびにお点前席で写真を撮っていただく。撮るのは好きでも撮られるのは大の苦手。そんな小生が、煎茶会では記録に残す。非日常のひと時を楽しませていただいている。

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お点前、淹れ方、お運び。すべてシンプル。 [一茶庵 易社]

昨夜は、21日のチャリティー各流合同茶会の稽古をした。お点前とお運びの練習だった。煎茶としてもたぶん珍しい淹れ方だろう。「たなごごろ(掌)」といわれる一茶庵独特のもの。お点前もお客様もすべて椅子に座って煎茶を楽しむ。

写真のバックに写る「お軸」が煎茶会本席に掛けられる。画は魚が泳ぐ様を描いている。明治の日本画家 高橋竹年の墨画に、一茶庵宗家 佃一輝宗匠の想いを連ねた文字が添えられている。

この画から荘子の秋水編の「知魚楽」につながる。稽古しながらこの「知魚楽」を学んだ。荘子と恵子のやり取りを紐解いていった。中身は、次回また紹介させていただく。非常におもしろい掛け合いになっている。

莊子與惠子遊於濠梁之上 莊子曰 鯈魚出遊從容 是魚樂也
惠子曰 子非魚 安知魚之樂
莊子曰 子非我 安知我不知魚之樂
惠子曰 我非子 固不知子矣 子固非魚也 子之不知魚之樂 全矣
莊子曰 請循其本 子曰女安知魚樂云者 既已知吾知之而問我 我知之濠上也

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