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元消防長、現役校長の社会人落語家さんの落語でお釈迦様も生き返る 【涅槃会 佛日寺寄席-Ⅱ-】 [落語会]

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                  佛日寺境内


落語ファンの間では、この池田市が “落語の聖地” と称され、市をあげて落語を盛り上げている。毎年、「社会人落語日本一決定戦」がここ池田で開催され、アマチュア落語日本一を決める熱い戦いが行われている。その落語のまちで社会人落語家さんによる落語会が涅槃図の前で披ろうされた。

昨日紹介したように、佛日寺和尚による涅槃図の「絵解き」が行われ、横たわるお釈迦様の周りに多くの人や動物が集まり悲しみに打ちひしがれている姿が描かれている。お釈迦様と、その周りの人や動物との関係性などを紐解いていくと非常に興味深い内容だった。


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    喜怒家哀楽さん、日本一になった時の賞品チキンラーメン一年分パネルを紹介

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               哀楽さんの落語


絵解きに続いて、超売れっ子の社会人落語家さん二人が高座へ。出囃子にあわせ、先陣をきり高座にあがったのが「喜怒家哀楽」さん。社会人落語家の中でも人気と実力を兼ね備えたベテランの噺家さん。本職は公立中学校の校長先生ではあるが、週末は各地の落語会に出向き、落語の傍らに校長職をしていると周りから冷やかされほど落語人生を謳歌されている。
小学校4年生のときに故桂枝雀さんの落語を聴いて以来、落語人生がスタートしたという。大学では自ら落研をつくり学業より落語に没頭し力をつけた。大学卒業後は、教員の道に進み、多くの子供たちを育て社会に送り出してきた。教え子たちからは師匠などといわれ、あちこちから声がかかり落語修行が続いている。
年一回開催される社会人落語日本一決定戦の第9回大会では見事日本一を獲得し自他ともに認めるチャンピオンに。哀楽さんは学校でも子供たちには校長先生と呼ばれるよりも “師匠” と呼ばれる方が多く、子供たちと垣根が超えて教育現場を切り盛りしている。
高座に上がり、まくらでは日本一に輝いたときの話で笑いをとりながら演目「時うどん」へ。


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                池田家夢彦さん


続いて登場したのが「池田家夢彦」さん。夢彦さんは過去に社会人落語日本一決定戦でファイナリストに残るなど哀楽さんと同じように社会人落語家の中では師匠クラス。夢彦さんも小学校6年生のときに、ラジオで森乃福郎さんの落語を聴き、それ以来落語人生を歩んでいる。夢彦さんは、数年前までは池田市消防本部の消防長だった。現在は、施設の管理職をしながら池田の落語をさらに盛り上げようと奮闘している。

トリである夢彦さんが高座から下りると「みなさん、アンコールの手拍子お願いします」と。
落語会でアンコールは聞いたことがない。夢彦さんにのせられ、お客さんの手拍子が次第に大きくなると、袖から登場したのが哀楽さん。「アンコールで呼ばれたのは私も初めてですわ」といいながら、上機嫌で高座に。
アンコールでは、日本一を獲った時の演目「宿題」を披ろう。桂文枝さんの創作落語で、決定戦では10分という制限時間だったが、今回はフルで20分させてもらう、という熱の入れよう。まあ、お見事というしかない高座に、お客さんも笑ったり頭を動かしたりで大盛り上がりだった。


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               賞品チキンラーメン紹介

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             豪華商品チキンラーメン一袋を渡す


最後に、お客さんに配布した「哀楽新聞」のようなチラシ(数字が記入された)を配布。5名の人に豪華賞品が当たるというサプライズ企画。読み上げられた番号をもつ人が高座前で一人ひとりにチキンラーメン一袋をプレゼントした。
このチキンラーメンは、「5年前、日本一になった時に賞品として1年分をもらったものです」と冗談を交えながら手渡していた。

落語のまちと寺院、社会人落語の三位一体で織りなすアットホームな落語会が地元の人たちや落語ファンに親しまれ盛り上がる。小さなコミュニティーから地域の活性化につながる一歩として新しい風が吹いてくるようである。

リポート&写真/ 渡邉雄二 写真/ 佛日寺 

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