薬草は、貴重な文化遺産。 [薬草]
先日、薬用植物園を訪れた。
その薬用植物園は、大阪と神戸のちょうど中間くらいにある、JRなら甲南山手という駅から六甲山に向かって20分くらい山道を歩いた神戸薬科大学のキャンパスにある。
前もって連絡していたので、快く迎えていただいた。そこには植物園専任職員の先生と助手の方がおられる。
植物園にも記憶にないくらい訪れたことがないのに、ましてや薬用植物園は私の頭の中の引き出しや棚にも一分の領域もなかった。
それがひょんなことから突如として行動にでた。ひょんなこととは(?)話すと長くなるので次の機会に譲る。その神戸薬科大学の薬用植物園は、授業や学術文化においてなくてはならない施設である。
専任の職員の先生がすべて管理運営されている。その広さは他の大学等の薬草園を知らないので比較にはならないが、想像外の規模の薬草園だった。
その中には何百種の薬草が栽培され、学術的な研究に使われている。私には薬草に関して知識がないので、質問や私が訪れた目的を伝え、それに対してこと細かく説明を受けていたのでほとんどがしゃべりの時間に費やされた。
そのあと園内を見学させていただいたが、薬草の説明を受けるだけでもたぶん数時間が必要なので、ほんの一部の薬草園の見学となった。
紹介すればきりないので、感動ストーリーを一つ。
それは「オタネニンジン」(写真)。この品種名を聞いて分かる人はかなりの薬草通である。でも、分かればみんなうなずく有名な薬草である。
ニンジンという名がつくくらいだから、もうお分かりだと思うが「朝鮮人参」、別名「高麗人参」である。それが1m正方の小屋の中で栽培されていた。
2つの小さな小屋があり一つは4年モノ、もう一つは6年になる。6年を区切りに抜く。15cmくらいの根が付いているらしい。その根がかの有名な高麗人参である。
韓国の山の中でとられるものは20年、30年モノで、ご存知の通り高価である。
6年で抜いた後、この1m正方の土地は20年使えないという。それほど土の養分という養分を根こそぎ吸い取ってしまうらしい。だからこの地に他のものを植えても栽培は難しい。
ニンジンだけではない。薬草は山の中で生息している。自然の恵みである。それを先人の知恵や工夫で薬草として当用されてきたわけである。脈々と続く貴重な文化遺産といっても過言ではない。
これを機会にmixi内で「薬草文化倶楽部」コミュをつくりました。薬草に関心や興味をお持ちの方たちとの情報交換の場として活用していきたいと思います。
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