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前代未聞の煎茶会と、エジプト料理の茶事を楽しむ。 [煎茶文化塾「易社」]

私は、十数年前から文人会「一茶庵」の社中に所属している。
また古い話になるが、八年前の暑中に、大阪・北浜にある漆黒の小西邸(株式会社コニシ)で、一茶庵・易社(当時)グループ主催の「初秋の煎茶会」が行われた。
易社グループは初の煎茶会にもかかわらず、日本で初めて煎茶を始めたといわれている「売茶翁(ばいさおう)」と、売茶翁を師として尊敬していた絵師「伊藤若冲」をテーマにした煎茶会であった。

部屋には、伊藤若冲が売茶翁を画いた絵に、若冲の禅の師であった相国寺の大典顕常禅僧が書いた漢詩(経典のような)が添えられたお軸が掛かっていた。通常では見ることができない代物らしい。

当時、易社グループは、煎茶は初心者でも人生に長けた"人生暴れん坊将軍"の方たちばかり。その煎茶初心者が1席から3席までをすべて取り仕切るというのは前代未聞である。その大胆な発想を企画し支えていただいたのが一茶庵の佃一輝宗匠。宗匠がこの煎茶会の炊きつけては喜んでおられる。なんとも一茶庵らしい。

煎茶会3+.jpg
一席のお手前は不肖ながら私が務めさせていただいた。一席から常に、小西邸の当主の小西さんが大亭主として進行。そして各席で亭主が変わり、それぞれの持ち味で、この売茶翁と伊藤若冲を、掛け軸を通して出席者に解説。
大亭主と亭主の掛け合い漫才のような解説に各席とも笑いが起こる。知らないことは知らない、といい、知っていることは喋りまくる。お点前しながらもついつい当事者が笑ってしまうほどの煎茶会になった。

煎茶会のあと、打ち上げを兼ねた茶事を行い、道修町の少彦名神社の宮司さんや、北浜の老舗の社長さんらが加わり盛り上がった。亭主は私がさせていただき進行。料理は、グループの暴れん坊将軍の一人でうなぎ博士の方が提案した「エジプト家庭料理風のうなぎ料理」を堪能。うなぎのぶつ切りをから揚げにしたものと、うなぎのかやくご飯がメーン。そこに小西邸の当主ご自慢のお酒の数々。レバノン産の高級ワイン、年代物の紹興酒に日本酒などなど。煎茶に始まりうなぎのエジプト料理、お酒のオンパレードという一風変わった茶事となった。食べて、飲んで、語った一日であった。

煎茶会1+.jpg
※煎茶会は、文人会「一茶庵」が企画実施。

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