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NHKドラマ「ライジング若冲」で、一味違う伊藤若冲を観た。 [日本の美]

NHKの正月ドラマ「ライジング若冲〜天才かく覚醒せり〜」を見て感動した一人である。

天才絵師 伊藤若冲と、若冲の絵の才能を見出し生涯支え続けた僧侶 、後に相国寺住職になる大典顕常僧侶にスポットあてたドラマである。歴史書物などで若冲を紐解くのとひと味違ったものだった。
ドラマでは円山応挙、池大雅が絡み、そこに元萬福寺僧侶で煎茶を日本に広めた先駆者である売茶翁が加わり、今までにない見応えのあるドラマになっていた。

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ストーリーもさることながら映像的に美しさを追求したドラマはそう多くない。ロケ場所は分からないが、ストーリーの中心的場面として語られていたのが京都の臨済宗相国寺である。
江戸時代の中期に、若冲は大典僧侶から依頼をうけ、30幅からなる動植物を描いた彩色画「動植綵絵」を相国寺に寄贈している。
明治に入り、諸事情で相国寺が貧窮した折に、動植綵絵の大半を、当時の宮内省が買上げ相国寺を救ったと言われている。それらの絵は、現在、三の丸尚蔵館に所蔵されている。

若冲1.JPG

相国寺は、五山文学を代表する禅僧や、如拙、周文、雪舟らの日本水墨画の規範を築いた画僧を多く輩出し、日本の文化芸術面でも牽引した寺院である。訪ねた際は、必ず法堂の天井に描かれている鳴き龍の名で有名な「蟠龍図(ばんりゅうず)」や、伊藤若冲、円山応挙、長谷川等伯、池大雅などの絵や文化財が収蔵されている承天閣美術館にも立ち寄る。機会があれば、足を運んでみてください。

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ちなみに、1月2日にNHKで放映されたこのドラマの完全版が、1月16日NHK BS午後9時~再放送されるのでお楽しみください。

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