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洗塵橋を渡れば、別世界 [文化想造塾<易社/煎茶>]

文人会一茶庵では年に一度、大阪府和泉市にある久保惣(くぼそう)美術館の茶室で煎茶会を開催している。筆者も稽古の一環として煎茶会に何度か参加したことがある。

同美術館は、森の中に包まれているかのように自然と一体になっている。茶室は美術館の正面入り口から一番遠いところにある。森の小路をくぐり抜け、敷地内に流れる松尾川を渡ると、その奥に惣庵(非公開)と聴泉亭(ちょうせんてい)がある。昭和12年、二代目久保惣太郎氏が、表千家不審庵 残月亭を写し建てた茶室。

久保惣1.jpg

その松尾川に架る太鼓橋に「洗塵橋(せんじんばし)」(写真)と書かれていた。
この名を見て、俗の世界のすべての塵を洗い落とすために架けられた橋。浮世を離れたひと時を過ごすための清め橋なのであろう。渡れば、別世界。俗の世界から離れていく。

久保惣.jpg

■美術館紹介(久保惣美術館HP参照)
和泉市久保惣記念美術館は、昭和57年に開館した和泉市立の美術館です。日本と中国の絵画、書、工芸品など東洋古美術を主に約11,000点を所蔵。
「久保惣」(久保惣株式会社)は、明治時代からおよそ100年にわたり綿業を営み、泉州有数の企業として大きく発展した。
初代久保惣太郎氏(1863-1928)が明治19年(1886)に創業。昭和52年の廃業を機に三代惣太郎氏が代表して、所縁の地である和泉市の地域文化発展と地元への報恩の意を込め、美術品、および美術館の建物、敷地、基金が和泉市へ寄贈され、昭和57年10月に、寄贈者を顕彰する館名をつけ、久保家旧本宅跡地に開館したのが「和泉市久保惣記念美術館」である。

久保惣2.jpg

※この記事は2011年10月の「心と体のなごみブログ」に掲載したものを加筆し転載

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