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涅槃図の絵解きに関心を示す 【涅槃会 佛日寺寄席-Ⅰ-】 [涅槃会]

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一昨日の日曜日は、春光を思わせる陽射しが窓越しにさしていた。
いつも仏画曼陀羅アートの会場でお世話になっている、大阪府池田市の佛日寺で「第二回佛日寺寄席」が開催された。

今回は、涅槃図を前に奉納落語が行われ、社会人落語家さん2人による落語会だった。落語の前に参加者の皆さんと「般若心経」2種類を唱和。一つは我われになじみのある、平安時代の以前に伝来した呉音のものと、もう一つは江戸時代隠元禅師が伝来した黄檗唐韻の般若心経を和尚の読経にあわせ唱和した。


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毎年2月15日はお釈迦様の命日(旧暦)として、全国で釈尊涅槃会が厳修される。多くの寺院ではお釈迦様の涅槃(亡くなられた)時の様子が描かれた「涅槃図」の軸が飾られ、お釈迦様の教えを今日に伝えられている事に報恩感謝する法会である。

涅槃法会なので涅槃図を前に佛日寺和尚による「絵解き」が行われた。お釈迦様が横たわる周りに集まる人や、また動物などもお釈迦様とのご縁があったものばかり。それぞれの逸話ストーリーに基づいて涅槃図が描かれている。それを解説する絵解きが行われた。


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数々あるストーリーの中でも、ちょっとユニークなものを紹介する。
写真では見えないが、右上の雲に乗っている天女を引き連れている女性が描かれている。お釈迦様の実母の摩耶夫人。お釈迦様の涅槃が近い事を悟り雲に乗って駆け付けている図である。お釈迦様が涅槃に入ったことを嘆き、なんとか助けようと長寿の薬をもってきたが間に合わず、お釈迦様は涅槃に入った。
沙羅双樹に錫杖と風呂敷のようなものが見える。これは一説によると、摩耶夫人が涅槃の間際のお釈迦様に向けて、錫杖に薬を括り付けて投げたが沙羅双樹の木に引っかかってしまい、結局間に合わなかったことを表していると言われている。
この場面については、様々な逸話があるがユニークなものを紹介する。ねずみが沙羅双樹の木に引っ掛かった薬をお釈迦様に届けようとしたら、ねずみが猫に食べられてしまったので薬がお釈迦様に届けることができなかった、という逸話である。

涅槃図によって異なるが、ねずみを食べた猫が涅槃図に描かれてあるものとそうでない図がある。佛日寺の涅槃図はしっかりと猫が描かれている。後の創作話だろうが、寺院によって解説が異なるポイントになる。逸話としてユニークなストーリーが創られている。
ちなみに摩耶夫人が投げた薬袋を投薬といい、現在の「投薬」の語源になっているということらしい。


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涅槃図の中に多くの人や動物が描かれている。それぞれにお釈迦様とご縁があったから集まっている。その縁の一端をひも解いていくと仏道も少し広がっていくような気もするが。

次回は、落語の話。

リポート&写真/ 渡邉雄二

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