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希少性の高い一茶菴、「登録有形文化財」に指定される。 [一茶庵宗家 稽古場講論]

日本には数多くの文化財がある。世界遺産、国宝、重要文化財など分野ごとで登録されている。その文化財の中で、1996年の文化財保護法改正により創設された文化財登録制度があり、その登録原簿に登録された「登録有形文化財」というのがある。

建造物としての「登録有形文化財」は、全国で8,331件。その中で1番多い都道府県がなんと大阪の514件でトップ。次いで505件の兵庫県が続いている。予想外の順位である。考えると大阪は江戸時代から明治時代にかけての物流の拠点であり、商売の中心地として発展した。また兵庫は、海外との交流の港町として栄えた街である。ご存知のように外国人が住んだ居留地に建つビルや館が多い。その歴史的遺産がいまも多く存在するわけである。

その大阪で、平成26年11月に登録されたのが、小生が煎茶の稽古に通う一茶庵宗家の「佃家煎茶室主屋」と「佃家煎茶室土蔵」の2つの建造物。土蔵は、1848年の嘉永元年に建造されもので、日本建築物の希少性を後世に伝え継いでいくことから「登録有形文化財」として認定された。

その一茶庵は、大阪・谷町の商業ゾーンの一隅にある。ビルの谷間にある、路面からは見えない所に居を構える草庵である。主屋は、昨年改装され、文人茶を嗜むために造られた一趣独特の佇まい。佃一輝宗匠の想いがこめられた逸室が並ぶ。

公開されているわけではない。煎茶の稽古や茶事の際に一部を観る程度である。5月、6月の「e-よこ逍遥」の講座でおこしいただいた折に、許されたところだけでも観ていただけるはずである。

登録有形文化財看板.JPG
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