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稀な落語家「笑福亭鶴瓶」の、人を魅了する力 [伝統芸能]

一昨日、久しぶりに大阪梅田の紀伊国屋に行った。入口を入り目に留まったのが落語家 笑福亭銀瓶さんのポスター。見ると「師弟」という書籍のPR。ご存じの方も多いと思うが、笑福亭銀瓶さんの師匠といえば、あの「笑福亭鶴瓶」さん。ポスターの前には少しながら平積みされていたので、ペラペラと捲ってみた。 “笑福亭鶴瓶からもらった言葉”、という副題がついていた。鶴瓶さんあっての銀瓶さん、そして他のお弟子さんも、そうである。それだけ鶴瓶さんの存在感が大きすぎる。師匠を越えての一人前というレッテルが張られている。銀瓶さんはその先陣を切って、師匠を踏み台に必死に頑張っている。師匠を越える日もそう遠くないような気もするが、さて。

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その笑福亭鶴瓶さんの落語を14年前に大阪松竹座で聴いたことがある。その時が、後にも先にも一回きり。その時の感想を書いた記事があるので、引っ張り出して転載した。

昨夜は大阪・松竹座に「鶴瓶のらくだ」を聞きに行ってきた。いや観に行ってきた、と言ったほうがいいかも知れない。                      
笑いぱなしの2時間半。観衆をひきつけ、笑いの渦に巻き込む才知はやはり並外れている。彼の話から想像するに生まれつきの天性のような気がする。天才の粋である。子供時代、高校時代、落語家の道を志し弟子入りした頃の話しを聞いているとまさにそう思う。

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ご存知の通り、鶴瓶さんは落語家。六代目・笑福亭松鶴さんに弟子入りして35年に、と言っていた。弟子入りして一度も稽古をしてもらったことがない、と笑いながら嘆いていた。                                 
その代わりテレビではタレントとして大活躍。誰もが知る全国の人気者。その彼が本格的に落語を始めたのが5年前から、と言って笑いをとった。
そのときから今回のような企画落語会「鶴瓶のらくだ」を練っていたという。福岡の嘉穂劇場を皮切りに8ヵ所21公演を見事やってのけた。東京は歌舞伎座で、最終公演は彼の生まれ育った大阪の地の「松竹座」を選んだ。落語会、また落語独演会などで歌舞伎座や松竹座で公演できるのは彼くらいだろう。
それもすべての公演が超満員になるほどの大盛況ぶりであった。

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その最終公演の初日を観た。納得の演出が施されている。さすがテレビという媒体で鍛え抜かれた技と企画力に感心。落語会ではあり得ない価格8500円に文句言う人は誰一人としていないだろう、と思うほど見事なものだった。テレビの延長線上にある演出だけど、テレビでは出せない “生” 舞台を披ろう。存分に人間「鶴瓶」を見せてくれた。

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