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山門の「増長天」「広目天」が神呪寺の風格を示す [文化想造塾<社寺>]

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ご縁があればよく寺社参拝させていただくのだが、残念ながらご縁がつながらない場合は足を踏み入れる機会がない。先日、ご縁に導かれたように、兵庫県西宮市甲山町(かぶとやまちょう)の「神呪寺(かんのうじ)」という寺院に参拝する機会を得た。この寺院は、筆者の家から車で20分程度の、いわゆる地元のお寺さんである。

ご縁をつないでくれたのが、今年5月に開催されたひらりんフェスティバル。会場になった宝塚の平林寺を再興した如一尼さんのお膝もとが神呪寺ということからご縁がつながった。そのご縁を辿り参拝させていただいた。
名前は聞いたことがあるがいまだかつて訪ねたことはない。真言宗御室派の別格本山で由緒ある寺院である。六甲山系の一部にあたる甲山の山麓にあり、通称甲山大師(かぶとやまだいし)とも呼ばれている。寺号の神呪寺は神を呪うという意味ではなく、甲山を “神の山” とする信仰があり、この寺を 「神の寺(かんのじ)」としたことによるといわれている。



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                  神呪寺山門


訪ねて驚くことに、甲山の中腹にある寺院ということで山岳信仰の深さを感じさせる佇まいである。関心を惹いたいくつかの事象を紹介する。まず今回、目に留まった「山門」。スマホを掲げレンズをのぞき込むと三門の両サイドに仏像が安置されていたのに気づいた。仁王像と思ったが、注視すると仏法の守護神にあたる天部の仏像が安置されていた。山門に向かって右に「増長天(ぞうちょうてん)」、左に「広目天(こんもくてん)」である。山門に安置されているのは金剛力士像が多いが、ここ神呪寺は天部像である。


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                天部像「増長天」

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                天部像「広目天」

天部像の中でも四天王とは、「仏様」と「仏法」を悪から守護する最強の神様をいう。また、守護神という性格に加え、仏様だけでは救いきれない衆生(人々等)にご利益を授け救済をしてくれる福徳神という性格も持つ神様ある。その中の増長天は南の方向を、広目天は西の方向を守る役割をもっているといわれている。増長天、広目天ともに眼光鋭く、忿怒相の顔をしている。そして手には武器を持ち、仏法の守護神として山門に安置されているのだろう。


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                 山門の上部

その姿が見えにくいのは残念であるが、神呪寺の格式高い風格を示している。
新しいご縁で導かれた神呪寺を、資料をひも解きながら紹介してみたいと思っている。

リポート&写真/ 渡邉雄二

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