渋い、をおいしいに変化させる。-煎茶文化塾「易社」- [ライブインテリジェンス<易社文化塾>]
日本人の味覚は繊細で豊富である。
しかし、最近は味覚をただ「おいしい」というだけで表現しているような気がする。なにを基準においしい、といえるのだろうか。よく分からない話である。
先日、煎茶文化塾「易社」でお茶のおいしさについて宗家からいろんな表現を聞いた。その中で、あまり使わなくなったのが"渋い"、"苦い"。
いまの時代、渋いや苦いという味覚を出すと、売れるものも売れなくなる。素材自体の味がそうであっても、口に合うように味付けしてしまう。それを我々は「美味しい」といっているような気がする。
お茶本来の持っている基本の味は『渋い』というものらしい。渋いからおいしくないのではなく、渋いをおいしいと感じられる味覚を教えてもらっている。
渋い、をおいしく思えるにはさてさてどうする?
実に簡単なことである。いままで気づくこともなかった。
お茶であれば、承知とおり二杯目を飲んだら、味が変わる。少し苦くなるか渋くなるはずである。そして甘く変化もする。
その変化は二杯目だから、というよりも時間にある。その時間によって茶葉が変化する。そして湯をそそぐタイミングやそそぎ方にもよる。
これが渋いをおいしいに変化させる二段三段変容活用という技である。
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