萬福寺でいただく煎茶の味。 [文化想造塾<易社/煎茶>]
一昨日は、日常にはない時間と空間を楽しませていただいた。
京都・宇治にある黄檗山萬福寺を訪ね、久々の「月見の煎茶会」に参加した。
お寺の中でも、萬福寺は非常に心地よさを感じさせてくれる。整備された別空間ですよ、と言わんばかりのお寺ではなく、広い空間で、背伸びしなくて拝観できるところが庶民的で気軽さを感じる。
黄檗山萬福寺は1661年に中国僧、隠元隆琦(いんげんりゅうき)禅師によって開創。禅師は中国明朝時代を代表する僧の一人で、中国福建省にある黄檗山萬福寺の住職。その当時、日本からの招請に応じ、63歳の時に弟子を伴って1654年に来朝され、宇治の地に中国の自坊と同じ「黄檗山萬福寺」と名付けられた。
黄檗宗は禅宗なので、中国の修行寺の雰囲気を感じる。姫路の書写山にある圓教寺とどこかだぶる。
この萬福寺で年2回、煎茶会が催される。萬福寺は普茶料理と煎茶の聖地としても名高いところなので、全国の煎茶流派が一堂に集まり献茶式が行われる。
その秋の「月見の煎茶会」が毎年、この時期に開催されている。三席を楽しむことができるので、まずわれら宗匠の一茶菴の席を訪ねた。佃宗匠がお軸と煎茶の噺をいつもの穏やかな語り口で解説。日ごろにない時空間でいただく煎茶は、心も体も清清しくしてくれる。楽しいひと時だった。
境内と煎茶のスナップを撮ったのでいくつか紹介させていただきます。
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