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寺社のシンボル「仁王像」は仁王十色の形姿 [伝統文化]

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高野山

神社仏閣で守護神として祀られているものは多い。神社でいえば「獅子」を始め犬・猫・狐など様々な架空の生き物を含め動物が多い。一方、寺社では、山門に金剛力士像、堂内では天部といわれる仏像や龍の造形物があり、寺社全体や本尊を護る役割として安置されている。

これらの中で、個人的ではあるが「龍」と「金剛力士像」がとくに好きである。ご存じ金剛力士像は、金剛杵(こんごうしょ/仏敵を退散させる武器)を持つもので、開口の阿形(あぎょう)像と、口を結んだ吽形(うんぎょう)像の2体を一対として寺院の表門(三門・山門)などに安置されている。寺院の門に配される際には仁王(におう/二王)の名で呼ばれている。

阿形の「阿」は、宇宙の根源や永遠を象徴する文字であり、ものごとの始まりを意味する。一方、吽形の「吽」にはものごとの終わりの意味があり、2体の金剛力士像は世界の始まりと終わりを示しているといわれている。

現在全国に金剛力士像が安置されているのは主な社寺で81カ寺あるといわれている。その中で唯一国宝に指定されているのが東大寺の南大門に安置されている金剛力士像。社寺にあるすべての金剛力士像は筋骨隆々の姿で立っている。山門に安置されていることにより、長年の風雨にさらされ損傷も見られるが、その姿は迫力があり美しい。

全国の金剛力士像の一部にすぎないが11カ寺を載せている。どれを見ても迫力は伝わってくる。しかし、建造時代や仏師が異なるため、それぞれの姿や顔が違う。それぞれが微妙に違う形姿や表情をもっている。その姿を見るのがまた楽しい。これこそ「仁王十色」で、守護神ながら山を訪ねる人を快く迎えてくれる寺社のシンボルになっている。

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東大寺

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醍醐寺

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清凉寺(京都)

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仁和寺

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浄土寺(尾道)

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四天王寺(大阪)

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中山寺(宝塚)

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須磨寺(神戸)

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石峯寺(神戸

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