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七言古句「故郷遠」を見事完成させる。<文化想造塾「易社/煎茶」> [文化想造塾<易社/煎茶>]

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一昨日から「易社」の会で面白いことがスタートした。「易社」といっても占いの会ではなく、"煎茶を愉しむ会"である。

その易社で、一昨日は冷水でいただく玉露を愉しんだ。冷水をほんの少し玉露に垂らして味わうお茶はまた格別である。また玉露が冷水に浸るくらいの味は、実にまろやかである。

そしてお茶を淹れる合間に、一昨日から本格的に漢詩の勉強会の様相に。掛け軸(写真)に描かれている水墨画は深い山の情景を思わせる。南宗画といわれるものである。

その右上に"白雲深處僧炊飯"と書かれている。確かに画の中に民家にしては大きい屋根が見える。たぶんあれがお寺のようの思える。白雲が浮かぶ奥深い山のお寺でお坊さんがご飯を炊いているのだなぁ~、と想像はできる。

ただ、この画は先生曰くへたくそのように見えるが、実はすべて考え抜かれた南宗画の傑作とのこと。その画に、ただ簡素の言葉が添えてある。それも坊主が飯を炊くで締めくくっている。

なんか軽い漢詩に思えてくる。画とのバランスが取れてないような気がする。画も漢詩も同じ人が書いている。実はこれは煎茶を愉しむときに、漢詩を連ねて物語を作ってみては、どう? という風情のある掛け軸にもなっているそうである。

さてさて、ここからが勉強会のスタート。この七言古句の一行に続く句を連ねる。この場にいるみんなが協力して綴っていく楽しい(?)お遊びらしい。

この画から想像しながら言葉を考えて、って言われても出てくるはずがない。ましてみんながいる前で。この句は七言だから2+2+3で言葉を作る。一行目の"白雲"に対してこの画から想像すると、なんだろう? とみんな考え込んだ。頭が横に向いている。言葉が出てこない。

一人の人が"緑風"と発した。それそれ! と先生の後押しに促され、もっと自由に発想してごらんさい、と。思いついた言葉を出して~と先生の言葉が続く。

そうすると緑風の後の言葉が"揺葉"となった。そしてあと3文字、2行目の最後の言葉は韻をふむ約束事になっているらしい。そうなると韻は決められた文字しか使えないので、選んでいくと"健"がある。

緑風揺葉○○健になる。○のなかに2文字入れれば2行目ができる。さて、この2文字を考えついた言葉が"童児"。この山の中で、緑風で葉が揺れる山奥で子供たちが遊ぶ、となる。情景が思い浮かぶ。いい連句になりそうな予感がする。

続いて3行目が白雲、緑風に並んで出た言葉が"青空"である。その次の2文字が"鋭峯"。そして聴鷹声とつないだ。青空鋭峯聴鷹声3行目ができた。そうして先生の後押しで結びの句まで6行に及んだ。トータルで9行の漢聊詩が完成した。一行目を足がかりにまったく初心者ばかり8名の大傑作が完成したわけである。

七言古句「故郷遠」

白雲深處僧炊飯
緑風揺葉童児健
青空鋭峯聴鷹声
不解心情故郷遠
托鉢牛肉烹冬瓜
口蹄疫病政治怨
嗚呼世終天台山
祈祷畜生太平願
陽光吉兆満大河

均等文(作)

初心者とは思えない力作になった。自我自賛である。
みんなで画を眺めながら想像を巡らし、時節もきっちり押さえた漢聊詩になった。作者名は均等文。8名が均等に作ったことから命名された。その証拠にと写真に納まった。

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佃一輝宗匠は、写真2列目の中央

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