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福禄の神を迎え入れて、平和な一年に。 [文化想造塾<易社/煎茶>]

昨日は「節分」。今日は「立春」。冬と春の分かれる節目の日である。「寒さあけて春に入る日」にふさわしい春の陽射しがさしこんでいる。

昨夜の煎茶稽古は「節分」がお題目であった。お軸は、鬼が逃げ出していく姿のものが掛けてあった。その横のボードには唐の詩「晦日送窮(みそかそうきゅう)」が書いてあった。
中国ではその昔、大晦日や正月晦日に「送窮」とか「送窮鬼」という家の中の貧乏神を送り出し、福禄の神を迎えて一年の幸福と安寧を祈る行事があったようだ。
また一方、大阪地方の金持ちの家には「貧乏神送り」といって毎月晦日に焼きみそを二つ作って家中をもってまわって災厄をつけたあと川に流す風習もあったという。
いまの節分の「鬼は外 福は内」の原型のような風習かもしれない。

晦日送窮
年年到此日   毎年この日になれば
瀝酒拜街中   酒をそそいで、街中で拝んでいる
萬戸千門看   どこの家でも
無人不送窮   貧乏神を送り出さない人は無い

送窮窮不去   貧乏神を送り出しても、貧乏神は去ってくれない
相泥欲何爲   私になじんでしまって、どうしようとするのだ
今日官家宅   私もお役人になったのだから、
淹留又幾何   この家に居座っていられる、もうちょっとだ

古人皆恨別   昔の人は皆んな別れを恨んだが
此別恨消魂   この別れにはがっかりしない
只是空相送   でもこれは空しく送り出すだけ
年年不出門   毎年お前はこの門から出て行かないのだから

平成27年の春の始まりである。穏やかな春の訪れにとともに福禄の神を迎え、平和な一年になることを祈って。

節分3.jpg節分2.JPG
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