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本尊逸話の面白さ、永源寺。【淡海シリーズⅤ】 [淡海シリーズ]

「永源寺」といえば、関西でも屈指の紅葉の名所として知られている。このお寺は、琵琶湖から少し離れた東近江の奥座敷にある。晩秋のもみじは紅く染まり、美しい紅葉景色を堪能させてくれる。私が数年前に訪ねた初夏では木々の深緑が眩しく映えていた。

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永源寺の本尊は「観世音菩薩」であるが、四半世紀に一度の御開帳とあってお目にかかることはなかなか叶わない。特別御開帳のタイミングが合えばぜひ、参拝したいと願っている一人である。
この永源寺を創建した寂室禅師は中国から帰朝の折に嵐にみまわれ、禅師が静かに祈りを捧げると海上に白衣の観世音菩薩が顕れ、嵐は鎮まったということが伝えられている。
観世音菩薩の本尊たるストリーがさらにある。寂室禅師が毎夜に東の峰に光をみて、その光を訪ねると大きな石の上に丈一寸八分(約5cm)の小さな観世音菩薩の像があった、という逸話が語られている。その小さな観音様が、中国からの帰船で遭遇した嵐を鎮めた仏様に違いないと感嘆され、その観音像を観世音菩薩像の宝冠の中に納め彫られたものが本尊になっている。
さらに、当時、近江守護職佐々木氏頼公の子、満高公が跡取りに恵まれず、この観音様に祈願をされたところ世継が授かったということから本尊名が「世継(よつぎ)観世音菩薩」と呼び讃えられるようになったというのが逸話に加わった。

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三門をくぐり本堂までの参道の山肌には十六羅漢の石仏が安置されている。その山肌を登る石段の横になんとユニークな地蔵さんが置かれていた。この地蔵さんのいでたちや顔に惹かれ、永源寺のファンになったといっても過言ではない。のちに、筆者のプロフィール写真にちょくちょく登場している。


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