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菊は、日の出ずる国家の象徴の原型!? [伝統文化]

一年の最後に咲く花は「菊」である。菊は、私にとっても馴染みの深い花である。子どものときに、父親がいつも庭で菊の手入れをしていたのをよく覚えている。年一度の尾道千光寺公園での菊人形大会の大輪菊などの展覧会に父親が出品していたせいもあって日常の中に菊があった。
大人になり、仕事関係では1990年の「花の万博」が大阪で開催されたときに、某国営放送の仕事で「花コンテスト」のアナウンス原稿を書く仕事をさせていただいたときに花への関心がさらに高まっていった。そのせいか、いまでも多少、花を見ると心が高鳴る。

一昨年、上京したおりに靖国神社に参拝した。そのとき、門扉に菊花紋の装飾がほどこされているのに驚いた。それは、靖国神社が昔でいう別格官弊社のひとつとして天皇家と深い係わりがあるからという理由らしい。
門扉をくぐるときに初めて菊の紋章をじっくり拝覧することができた。そのときに初めて菊花の紋章に興味を抱き、菊と皇室とのかかわり合い。なぜ、菊が国を象徴する花になったのか、などが気になっていた。

先日、鶴の話を書いたとき、写真の2羽の鶴の上に実は「菊花の御紋」が描かれている。それを見たときに、靖国神社に行ったときに思った「菊花紋」の、私の中での謎を2年越しになるが調べてみた。
菊花紋は、延命長寿の効用がある延命草とも呼ばれる菊を原型に、花弁が放射状に並んでいることから日の光にも例えられているので、日の出ずる国家の象徴として適している花になったようだ。国家の象徴である天皇家のシンボルとして創作されたという。この菊花紋が正式に皇室の紋章となったのは、鎌倉時代の後鳥羽上皇のとき。さらにそのあと、明治22年に菊花中心の円の直径と菊花全体の大きさの割合などが定義され、その後、大正15年に発布された皇室儀制令により菊の花は16葉、その花弁は八重菊の複弁。そして弁の端の弧は32と定められた、と書かれてあった。(ウィキペディア参照)
正式には少々かた苦しいが「十六弁八重表菊紋」というらしい。ちなみにパスポートの表紙にある御紋は、八重ではなくて「十六弁一重表菊紋」という。

もうすぐ9月。旧暦の9月は「菊月」と呼ばれていた。9月9日を重陽の節句というが、別名「菊の節句」ともいう。菊花の宴をで邪気を払い長命を祈った。「吉祥の鳥」である鶴と一緒に描かれている菊花紋も「吉祥文様」といわれている。
写真にある図柄をみて、鶴や菊への愛着が一層深くなっていく。

紋章.jpg
靖国.jpeg
パスポート.jpeg
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