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煎茶入門講座Ⅱ は、「あなたと一緒の茶・・・思いの一滴」。 [文化想造塾<易社/煎茶>]

「煎茶入門講座」の第2回目は、「あなたと一緒の茶・・・思いの一滴」がテーマ。
1回目は「自分だけの茶」・・・、絶妙な一滴だった。文人が愉しんだ煎茶はあくまでも自分が愉しむお茶として成り立っている。

今回は「あなたと一緒」に愉しむ一滴。自分が美味しいと思うから、相手に勧める。今回は茗碗が2つ。

一茶庵1+.jpg

前回と同じく6煎の味の変化を愉しむ。玉露の茶葉を急須に惜しみなく入れる。それに数滴たれる程度の湯を入れる。入れたあと、茗碗に注ぐまでの待ち時間が味の変化を左右する。2つの茗碗に交互に一滴、一滴たらす。それをまず自分が味わい、そして相手に勧める。この繰り返しで6煎の変化を愉しむわけである。味の変化は確かに違う。"甘味、渋味、苦味"の三味の変化が各煎ごとにそれぞれ違う。
亭主の6煎まで淹れるテンポがそれぞれ一煎ごとに違う。その時の自分の心境や相手への思いなどによって三味がその都度、また変わる。亭主は、それを客人が読みとってくれることを期待している。
いまでいうコミュ力ではなく、煎茶コミュ力ということになるのだろうか。
たしかに文人煎茶は喉を潤すものではない。五臓六腑にしみわたることはないが、内界に染み渡るのはまちがいない。
私の命題である、伝承された文化がいまの暮らしにどんな影響をもたらすのか、と自問自答しているが、文人煎茶講座は一歩進んだが、身近な暮らしからまた一歩遠ざかっていく。

次回25日が今回の講座としては最後。「人生を味わう茶」・・・沁みわたる一滴。さてさて一滴のお茶で人生が語れるのか、実に楽しみである。

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