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地域のイベントにはお寺の役割が大きい 「佛日寺寄席」のおもしろさ発見 ! [文化想造塾<社寺>]

先週の宝塚・平林寺の落語会をメインにした地域フェスに引き続いて、昨日は池田市の「佛日寺寄席」が開催された。お寺と地域住民の交流を促進させることで地域活性の原動力にしようとお寺自らが企画し活動の輪を広げようと動きだしている。


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昨日の落語会は、「落語の発祥地」といわれる大阪府池田市にある佛日寺で開催された。池田市は毎年「社会人落語日本一決定戦」が行われている落語お膝元なので、今回の佛日寺寄席は社会人の落語家さん3人による落語共演で盛り上がった。
社会人落語日本一決定戦は、毎年全国からアマチュアの落語好きの方々3千人以上の応募(テープ)があり、そのテープ選考で約半数が本戦(池田市)に進む。数会場に分かれ予選会と決勝戦が2日間にわたり開催される。
最終10名が選ばれ日本一決定戦が行われ、ファイナリストに残った落語つわものは鍛えぬいた落語を披ろうし、日本一を目ざす。

今回の佛日寺寄席では、第一回目の決定戦のチャンピオンや過去のファイナリストの落語家さんが登場。それぞれが “落語は わが人生!” とおっしゃる方々ばかり。チャンピオン経験者である「五月家ちろり」さんは池田市内で居酒屋を営む女将さん。「猪名川亭喜真理」さんは主婦。ご主人のサポートを受けながら落語のレッスンの日々。高座に上がるときはご主人が裏方でサポートされる、夫婦落語家さん。そして今回の男一点の「池田家夢彦」さんは池田市の元消防長さん。小学生の時から落語にはまり半世紀というつわもの。
みなさん、プロではなくあくまでもアマチュア。高座で大事にされている「アマチュア目線」で落語を楽しんでいる。プロの落語家さんにはないお客様との同一目線が心を和ませ笑いをさそっていく。落語家さんからは「今回、お客様と一体になれた落語会はそうないですよ、最高でした!」という嬉しい声も届いていたようだ。


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         五月家ちろりさんのが「池田の牛ほめ」熱演


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         池田家夢彦さんが「大安売り」を熱演


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         猪名川亭喜真理さんのが子はかすがい」を熱演


今回の佛日寺寄席は、地域の人とお寺の交流が最大の目的である。お寺離れといわれる昨今、お寺の情報を多くの人に知ってもらえればというのも大切なテーマのひとつ。とくに地域に存在する、その地域のためのお寺というものの理解を広めていく活動には落語は馴染やすい。
今回の寄席タイトルに「隠元禅師350年大遠忌」というのが付いている。落語が始まる前に住職さんから隠元禅師とは? から始まり宗派のことやお寺の歴史、そして地域の歴史なども解りやすく解説されていた。「同じ町内にいながら知らないことばかり。こんな話が聞けて良かった」という参加者の声が聞こえてきた。
さらに、住職さんのお話の後は、和尚さんの唱える般若心経を参加者全員が読経。お寺ならではの光景にホッとしたのは私だけではないだろう。


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            服部住職さんによる法話

また、お客様からは次回も楽しみにしています、という声に、住職さんは落語会と同時に、庭などで地域の方たちが育てている野菜などの販売もできたら、と次を見据えておられるようだった。


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  住職さんを挟んで落語さんと、お茶子さんをしてくれたインドからの留学生


リポート&写真/ 渡邉雄二

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