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水面に浮かぶ「睡蓮」の美しさ [雑感]

先月、佛日寺を訪問した折に、石仏と向かい合って咲くボタンの美しさに感動。
そして、昨日は庭に置いてある水甕(みずがめ)の中で小さな「睡蓮」が咲いていた。葉とともに水面に浮かんでいた。
日差しが弱くなると花を閉じる姿が、あたかも眠っているように見ることから睡眠の「睡」の字をつけ睡蓮と名付けられたようだ。花が咲き終わると閉じて水の中に沈む。

水面に大きな葉が重なりあっている中にポツリと白と赤紫の花が浮いているように見えた。その色といい形状といい、大きな葉とのコンポジションが美しい。
一つの花だけでこれだけの美しさを魅せる。愛くるしさはもちろんだが、力強さを感じた。


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リポート&写真/ 渡邉雄二

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ハナショウブは水辺風景の中でハーモニーを奏でる [文化想造塾<社寺>]

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               尾形光琳の「燕子花図」

昨日、出かけた帰りに西宮神社に寄った。参拝のあと、拝殿の正面にある「神池(しんいけ)」を散策。そこにハナショウブが紫の大輪を広げ、水辺をしっとりと彩っていた。

神池ではあるが、石に腰を掛けさせていただきハナショウブの花を眺めていると、尾形光琳の、金地の六曲一双屏風に濃淡の群青と緑青によって鮮烈に描きだされた燕子花(かきつばた)の群生図が浮かんだ。
水辺に咲くハナショウブは、燕子花図の完成された美しさとはまた違う、神地の彩りある風景の中で美しいハーモニーを奏でているようだった。


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リポート&写真/ 渡邉雄二 燕子花図/ ネットの燕子花図画像より転載 燕子花図は根津美術館所蔵

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オードリー・ヘプバーンは、やはり美しい [雑感]

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一昨夜、日本テレビ系の映画枠である金曜ロードショーで「ローマの休日」を見た。
過去4、5回は見ている。が、それでもまた見たくなる作品である。
"美しいオードリー・ヘプバーン"を観たいという一途な思いで。
そして、美しくもユーモラスで切ないストーリーに惹かれて。

さらに、今回は1953年製作の白黒フィルムのデジタルリマスター版ということで興味があった。70年前のフィルムが美しくリマスターされていた。
久しぶりにオードリー・ヘプバーンを堪能させていただいた。

一昨夜、日本テレビ系の映画枠である金曜ロードショーで「ローマの休日」を見た。
過去4、5回は見ている。が、それでもまた見たくなる作品である。
"美しいオードリー・ヘプバーン"を観たいという一途な思いで。
そして、美しくもユーモラスで切ないストーリーに惹かれて。

さらに、今回は1953年製作の白黒フィルムのデジタルリマスター版ということで興味があった。70年前のフィルムが美しくリマスターされていた。
久しぶりにオードリー・ヘプバーンを堪能させていただいた。


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リポート&写真/ 渡邉雄二 写真は日本テレビの映像を撮影し転載。


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「とらや茶寮」での至福の時 [雑感]

和菓子好きな者には「とらや」は外せない。羊羹と茶のコンビネーションは絶妙だ。羊羹の甘味と茶の渋味が口の中で最高のハーモニーを生み出す。日本人しかあの妙味は分からないかもしれない。

一昨日、初めて京都一条寺の「とらや」のれんをくぐった。とらやの近くで仏所を営む知り合いの仏師を訪ねる手土産にと思い。ちょうどお昼時だったので、お店から西の入ったところに、とらやの茶寮があるのでお昼替わりに善哉でもと入店。この茶寮があるところがとらやの創業地なので、風格のある雰囲気が伝わってきた。


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外のテラスが空いていたので、そこに席をとらせていただい。席の前には水が張られ、その向こうが芝庭園になっていた。その左奥に小さな朱の鳥居があるので、神様を祀られているのだろう。この場所から「とらや」がはじまった証なのだろうか、また繁栄への継往開来なのだろうか。


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メニューを見ていると、ランチとしては一品のみ。善哉をやめ、豆ごはんとお漬物ににゅう麺のお吸い物という可愛らしいセットがあったのでいただいた。
日頃ガサツな者でも、このような雰囲気のなかにいると穏やかになれるものである。食事をすること以外にスマホで撮影はしたが、ほんの少しではあるが時を楽しむことができた。


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リポート&写真/ 渡邉雄二

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シンメトリーの世界「平安神宮が宇宙空間」 [文化想造塾<社寺>]

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広い境内を有する神社や寺院では左右対称の建造物が多い。「シンメトリー」を意識することで安定した調和感やはっきりとした規則性が感じられ、なぜか安心感を覚える。西洋でも東洋でも左右対称の幾何学性のあるものに古くから価値が見いだされてきた。美しさの基本は調和、安定、合理性はどこにおいても同じである。一方、自然の中には対称形のものなく、その非対称の美しさも日本では受け入れてきた。

左右対称の代表的な建造物のひとつである「平安神宮」はご承知の通り、平安京大内裏(だいだいり/宮城)の正庁を模して造られた朱塗りの日本を代表する應天門や大極殿の美しさが際立つ。應天門くぐり砂利がひかれた広い空間の正面には大極殿が見える。その景色は朱に彩られている別世界のようだ。建造物自体もそうであるが建物配列すべてがシンメトリーである。大極殿を中央に、左に白虎楼、右に蒼龍楼があり、そして應天門に近い左には額殿、右に神楽殿がある。

砂利がひかれた広い空間の中央に立って回転して見ると、幾何学的で規則正しい景色は地球から見える “朱の宇宙” のよう。この空間も、またさらに奥の空間にも我われの目に見えない何かが存在しているかもしれない。そんなことを想い巡らして眺めるのも実に楽しいものである。

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            正面には大極殿、左に白虎楼、右に蒼龍楼

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                    左に額殿

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                    右に神楽殿

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                 大極殿の反対側に應天門

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                     大極殿

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                      白虎楼

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                      蒼龍楼

リポート&写真/ 渡邉雄二

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鷺と無言の問答をしているかのよう [雑感]

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鷺が私の前を堂々と横切っていった。私が知る限りでは、鷺は人の気配がすると逃げていく臆病な鳥だと思っていた。

先日、建仁寺の境内を歩いていると、餌を探しまわる鷺を見かけた。人気のいない勅使門と三門の間にある池や松林には餌になる虫などがいるのだろうか、しきりに長い首を前に屈めながら歩いていた。
鷺の動きを追いながらスマホを片手に眺めていた。我が庭のごとく熟知している動きに驚いていると、私の横を堂々と通り抜けていく。思わずスマホのシャッターを切った。シャッター音も気にならないのか、片方の目が私を視ているだけ。

動きを追っていくと、土壁と庭の境にある溝の中に入っていった。下には水が少し溜まっている。そこも貴重な餌場なのだろう。首を下げながら溝の中の餌を探している様子。その後ろ姿を見ていると、左足そして右足と上下に動かす様はスローモーションで見ているかのような、これぞ「抜き足差し足」の動きだ。可愛らしくもあり、滑稽に映った。
人気のない場所で、鷺との無言の問答をしているかのようだった。


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リポート&写真 / 渡邉雄二 

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夏の茂り 第一小節「端午の節句」 【袋中菴 幻の花 写真集】 [袋中菴「幻の花」]

“秋に色づき実り”からスタートし、一年の暦に移ろう花々が紹介されている袋中菴の「幻の花」シリーズは最終章である “夏に茂り“を迎えた。この夏に茂りは三小節に分けて紹介させていただく。

初夏の祝いごとである「端午の節句」にまつわる花が中心になる。
まず端午の節句の脇床飾りでは、男の子の健やかな成長を祈って、木馬を中心に姫菖蒲が左右にすっきりと生けあげてある。現代的な感覚でアレンジされてある。

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                     脇床飾り


つづいて、端午の節句折形。虎の如く雄々しくあれと願いながらも、いずれの日か出会う撫子は花を添わせ。折り形は、折り目をひと筋くっきりと引き男の子らしさをあらわす。
花は瑠璃虎の尾に撫子とマトリカリア。

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                   端午の節句の折形


これは「封じ花」。暖かくなると、うきうきしてくる。子どもたちがかくれんぼするかの如くガラスケースで椿を一輪とじこめ、春の陽気にすこしいたずらするのも一興。
花は椿 唐子 都忘れ

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                     封じ花


初夏の「祝い花」。杜若は菖蒲とともに、初夏を代表する花。端午の節句の頃は、まだ葉もひ弱く陽射しが透けて見える葉もある。三体にして水際をすっきり轡(くつわ)止めし、桶に生けるのも野趣味である。

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                     祝い花


夏の茂りの第一小節の終わりは「風光る花」。
五月に入ると、緑も生き生きとしてくる。そんな若葉一色の中に、朱塗りの鉢を置くだけで自然の美しさに磨きがかかる。
花は菖蒲の葉 つくも ニューギニアインパチェンス

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                     風光る花

袋中菴「幻の花」シリーズの最終章の第一小節として「端午の節句」にまつわる花を写真集の中からピックアップした。花は季節や催事をあらわす。袋中菴に伝わる挿花「山階御流」の奥義なるものが花を通し見えてくるようである。

リポート&写真/ 渡邉雄二 写真集/ 袋中菴 幻の花

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「壬生狂言」は仏の教えを無言劇で伝える  [伝統芸能]

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先日、京都・壬生寺に行ってきた。春の特別公開にあわせ「壬生狂言」が行われていた。
平成19年に、知人である友禅作家のあだち幸さんが本堂の障壁画と襖絵を奉納され、それを観に行って以来、この時期には壬生寺によく参拝させていただく。

この壬生寺は、お地蔵さんの寺院として有名である。我われには、やはり「新選組」のゆかりのあるお寺として印象が深い。そして、もう一つは「壬生狂言」。毎年、この時期と秋の2回開催されている。

このGWに本堂の「延命地蔵尊」参拝と、あだち幸さんの襖絵を拝見しそれに併せ狂言を鑑賞させていただいた。しかし、堪能できる知識を持ち合わせてないので、その舞台の雰囲気や演者の姿かたち、そして動きを観て楽しむ程度でしかない。鑑賞するたびに、次回はしっかり知識を蓄えてと思うのだけどなかなか実現していない。

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本堂


それで、「壬生狂言」というのはそもそもどんなものなのか理解が出来てないので、資料をもとに少し書いてみると、700年前の鎌倉時代に壬生寺を興隆した円覚上人が創始されたもののようだ。上人が「大念佛会(だいねんぶつえ)」という法会のときに、群衆を前にして最もわかりやすい方法で仏の教えを説こうと身ぶり手ぶりのパントマイム(無言劇)に仕組んだ持斎融通(じさいゆうづう)念佛というものが壬生狂言の始まりと伝えられている。
一般の能狂言とは異なるのが、かね・太鼓・笛の囃子に合わせ、すべての演者が仮面をつけ、一切「せりふ」を用いず無言で演じられる。娯楽的な演目の中にも勧善懲悪(かんぜんちょうあく)、因果応報の理を教える宗教劇としての性格をもっている。

昭和51年に国の重要無形民俗文化財として、京都府下では第一番に指定を受けている。また、狂言を演ずる大念佛堂(狂言堂)は、安政3年(1856)の再建で、綱わたりの芸をする「獣台(けものだい)」や鬼などが飛び込んで消える「飛び込み」などの装置を持つ、他に類例を見ない特異な建造物として、 昭和55年に国の重要文化財として指定されている。

13時開演ということで大念佛堂の観覧席に坐り第一演目を待った。その演目が「炮烙割(ほうらくわり)」。節分の際に素焼きの炮烙(茶道で灰を入れるお皿のようなもの)に家内安全を祈願するために名前などを書いて奉納。その炮烙を狂言で割ることで奉納者は厄除開運が得られる、というものである。それぞれの演目を公開する序曲のような演目がこの「炮烙割」である。割っている瞬間をニュースなどで紹介されている。

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炮烙割

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炮烙割で割れたお皿

そして二番目が「土蜘蛛」だった。これも壬生狂言の代表的な演目のひとつ。土蜘蛛が撒く糸の華やかさがこの演目の醍醐味である。
(いずれも数年前の映像(you tube)ではあるが紹介しているのでご参照してください。)
https://www.youtube.com/watch?v=R2CWxlR1OnA
https://www.youtube.com/watch?v=LzrQjeRh-Tc

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土蜘蛛


その後、本堂を拝覧した。中央に本尊「延命地蔵菩薩」が立ち、脇侍として右に掌善童子像、左に掌悪童子像があった。本堂を囲む障壁画や襖絵があだち幸さんの作品である。

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延命地蔵菩薩と、あだち幸氏の襖絵


リポート&写真/ 渡邉雄二 本堂内は印刷物を複写し掲載(あだち幸氏許諾)

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今回は「ある時・ない時」のそれぞれの美しさ [雑感]

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趣くままに写真を撮りためていると、毎年のように同じ場所を撮っていることが多いのに気づく。同じ場所ではあるが、撮るたびに前回とは少し違う光景になっていることもある。それは、「繰り返し」とか「時の経過」によって変化が生まれる。その些細な変化を対比してみると時としてドキドキ感を生まれる。

今回の変化は、私の好きな建仁寺の境内にある「牡丹」である。有名な双龍図が天井に描かれている法堂の周辺に植えられている牡丹に少し前から関心を寄せ、毎年仲春の咲頃には参拝がてら撮影するのが恒例になっている。

今年も、と楽しみに出かけたが残念ながら時期を逃してしまい散っていた。茶色の袋に包まれている種だけが露出していた。建仁寺で見る、百花の王といわれる牡丹の美しさは来年に持ち越しになってしまった。しかし、青々とした葉の中に枯れ落ちた牡丹も、来春にはまたほんの少し違った姿で楽しませてくれるはず。

前回は朱と緑とブルーなどの色の対比だったが、今回は、豚まんのTVコマーシャルではないけど「ある時・ない時」の対比でそれぞれの美しさの違いを見せてもらった。


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以上2点は、今年の牡丹なし風景

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以上2点は、昨年の牡丹ある風景

リポート&写真/ 渡邉雄二

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小さな惑星が生物の棲み処に [雑感]

小さな小さな惑星をみた。うす気味悪い異物をまとうものと、小さな不思議な空間を形成しているもの。一つは目を背けたくなる。しかしもう一つの空間には興味がそそられ俯瞰してくまなく観察してみた。観ればみるほど小惑星のように見えてくる。表面には何かが造られているようにも見える。都市空間の一部のようにも見えなくはない。木が生え、生活空間のようなモノが規則正しく並んでいる。中には生物が存在し不思議な樹中空間が想像される。

小さな不思議なモノを見ての爺の感想である。
これは、大きな木を訳あって伐採した木の根元の断面である。生物や菌にとって繁殖しやすい棲み処になっている。生きる命の宿として再生している。
名付けるなら「命の宿惑星」ということになろうか。


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リポート&写真/ 渡邉雄二

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